命題5

命題5

 

 

ある量はある量の同倍数で同じように引かれた部分は引かれた部分のの同倍数であるならば、余りもまた余りの同倍数で同じように全体は全体の同倍数である。

 

ABが量CDの同倍数であり引かれた部分AEは引かれた部分CFの同倍数であるとする。

 

余りEBもまた余りFDの同倍数であり全体ABは全体CDの同倍数であることをいう。

 

EBCGの同倍数であるようなCGを作りAECFの同倍数であるであるようにつくる。

 

それから、AECFの同倍数でありEBGCの同倍数であるから、それゆえにAECFの同倍数でありABGFの同倍数である。propositionX.1

 

しかし、仮定によって、AECFの同倍数でありABCDの同倍数である。

 

それゆえにABはそれぞれGFCDの同倍数である。それゆえにGFCDと等しい。

 

それぞれからCFを引く。余りGCは余りFDと等しい。

 

そして、AECFの同倍数でありEBGCの同倍数であり、GCDFと等しいから、それゆえにAECFの同倍数でありEBFDの同倍数である。

 

しかし、仮定によって、AECFの同倍数でありABCDの同倍数であるから、それゆえにEBFDの同倍数でありABCDの同数倍である。

 

つまり、余りEBは余りFDの同数倍であり全体ABは全体CDの同倍数である。

 

それゆえに、ある量はある量の同倍数で同じように引かれた部分は引かれた部分の同倍数であるならば、余りもまた余りの同倍数で同じように全体は全体の同倍数である。

 

                                   証明終了

 

 

 

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